絶対、人間関係が理由で辞めるな!
男性看護師が増えてきているけれど、看護師はまだまだ女の職場。
女の職場は、悪口や怨念が渦巻いているところが少なくない。
それは、月経や更年期にかかる女性のホルモンバランスが不安定であることに関係していると思う。
新人看護師が職場に来ると、
「どんな子かな?」
とざっとすぐに把握される。
そして、あっという間に広まる。
軽はずみにプライベートのことを話すと、いつのまにか師長が知っていたりしてすっごい怖い。
だけど、それは一緒に働く相手を知りたい気持ちがあってのこと。
ただの、「佐藤さん」ではなく、「岩手県出身で休日はおかし作りが趣味の新人の佐藤さん」の方が親しみが感じやすいのが例である。
「女の職場は戦場」とはよく言ったものだけれど、いくさ顔負けの心理戦や情報戦がある。
新人看護師はその標的にされやすく、初っ端から人間関係でつまづく人が多い気がする。
「なにこれ、看護師さんってこんななの?」
そう思っても、嫌になってはいけない。なぜなら、看護という仕事上、人と人とのコミュニケーション力が要になるからだ。
いろんな人とのコミュニケーションの取り方を学ぶのも、よい看護師になるための勉強なのだ。
患者さんをひとりで看護することはできない。
いろんな性格と経験と知恵をもったスタッフが代わる代わる関わることで、気づかなかったことに気づけたり、患者さんのための看護に近づける。
もし先輩看護師に理不尽な怒られ方をしたり、意地悪をされても、決してへこたれてはいけない。
挨拶が帰ってこなくても、無視をされても、気にしてはいけない。
なぜなら、単にイライラしていただけかもしれないし(ホルモンバランスで性格の変わる先輩がいたことがあった)、忙しくて余裕がなかっただけかもしれない。
新人の頃のフレッシュな気持ちを常に胸に抱いて仕事をしている人なんて皆無だし、生死を扱う仕事に没頭している。
患者さんのためにならないことで仕事を増やされたり、時間がとられるのをこころよく思わない看護師はかなり多い。(サービス残業が多いのと関係があるかも)
調べればわかることを聞いたり、いかんタイミングに話しかけられると、イラッとされる気持ちも、看護師数年目の今ならわかる。
絶対に先輩に対して苦手意識をもってはいけない。(もちろん患者さんに対しても)
なぜなら、苦手意識は自然と相手に伝わり、コミュニケーションが円滑にとれなくなる=働きにくくなってしまうから。
むしろ、そういう意地悪な先輩と積極的に関わっていくと、驚くことに、苦手意識がみるみる減っていく。
なんでも質問をしたり、その人の仕事を手伝ったり、その人が楽になれるよう精一杯ベストを尽くす。
そうすると、
その人が決して悪人ではなくて良いところもあること、無敵ではなく弱点もあることに気づいてくる。
地雷を把握したり取り扱い方さえわかれば、自信を持ってコミュニケーションがとれるようになる。
自分が心を開いたように、少しずつ相手の心もひらけてくるし、働きやすくなる。
それは、数ヶ月で解決するものではなく、人によっては年単位でかかってくるかもしれない。
タネを蒔いたら芽が出て、季節が変わって実が生って、収穫するというような、ゆっくりとした変化かもしれない。
でも、患者さんに対する看護の姿勢や、働く姿をスタッフはよく見ている。
自分以外は敵ではなく、陰ながら応援してくれる人もいるのが事実である。
だから、人間関係を理由にして辞めるのはもったいないことだ!
相性の良し悪しは当然あるけれど、ある程度頑張って勤めると、スタッフは頑張りを認めてくれる。
「頑張ってるな。」
見ている人は見ている。
スタッフ、患者さん、ほかの職種の人、掃除のおばちゃんなど・・・。
転職を繰り返しても、どこの職場も環境が違うだけで人間関係のしがらみはどこにでもある。
相手を少ししか知らずに苦手と決めたら、きっと分かり合えない。
初対面でおっかねぇと思っても、話したら案外苦手じゃなかったなんてこと、ザラにある。
むしろ自分にはない部分や、先輩として尊敬したいところもあったりして、それを相手に伝えると喜んでくれたりする。
自分の改善すべきことや自分ならではの働きやすいやり方が、少しずつ見えてくる。
いろいろ知った上でも、みんな悩みながら仕事を続けているんだな。
だから、人間関係が理由でやめるな!